58歳男性, CKDと診断, eGFR 32, 尿蛋白 0.6g/gCr
CKDと診断したら次に何をしますか?
CGA分類で現在の患者の立ち位置を確認して予後(末期腎不全への進展 と 心血管イベントの発症)の推定を行います.
基本的にはこの表が右下(赤色の方)にいくほど予後不良と言われています.
CGAとは頭文字をとったものであり,
C: cause 原因
G: grade eGFRの程度
A: albuminuria アルブミン尿 または尿蛋白
に分けられます.
注意点としては, Cは腎生検を行われていない限り, あくまでも疑い病名であるに過ぎないという点, AがDMがあればアルブミン尿で対応し, それ以外は尿蛋白で対応する点です.
Cに関しては, 本患者はHbA1cを含めた評価が必要になります.
Gに関しては, 数値の境界を覚えきれずいつもネットで検索している医療従事者が多いと思われます.
ただここではGFR clock(GFRの時計)を理解し, 暗記ではなくいつでも表現できるようにします.
Aに関しては, DMか非DMか確認した上で評価します.
さてGFR clockというものであるが, 下記のものです.
①時計の絵を描いて、②そこに0を付け足して、③腎機能の悪化に伴い細かく診る必要があるため, 間に線をひき, ④時計回りにstage1から5とまるで時計の針のように刻一刻と変化していくとしたものです.
これにより時計さえかければいちいちテキストに戻る必要がなくなります. (BMJ 2002 325 85-90)
尿蛋白にもこのような覚え方があると良いのだがなかなか妙案が出てきません.
ここまで行うことで患者の立ち位置が決定します.
DMが認められなかった場合は, 本患者のプロブレムリストに, #CKDG3bA3 という表示がなされます.
まとめ
CKDと診断したら次に行うのはCGA分類の決定です.
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