今回の投稿の想定している読者は、「尿検査を受けたことがある方全て」です。
さて、いきなりですが、いくつか質問をします。
Q. 腎臓病を評価する方法はなんでしょう?
A. 採血、尿検査、腎臓の超音波検査なども行い、複数の方法を組み合わせて腎臓病の有無を確認しています。
Q. 腎臓病の全ての方は症状が出るのでしょうか?
A. 本当に腎臓の機能が末期にならないと、むくみや食欲不振などの症状がでないことです。つまり、ほとんどの腎臓病の方は無症状です。他の病気のようにどこかが痛い、しんどいということもほとんどなく、気づいた時にはもう手遅れで腎臓の代わりとなる治療が必要になることがあります。
Q. 症状が出ないのであれば、どのようにして早期に異常に気づくことができるのでしょうか?
A. 健康診断で行われる血液検査と尿検査です。
4月といえば健康診断ですね。健康診断の一環で血液検査と尿検査をされる方が多いと思います。昨年から今年にかけては、COVID19の影響でまだ未実施の方もいらっしゃるかと思います。
健康診断では、腎機能(BUN, Cr)を評価します。尿検査は、大きく分けて、外観(見た目)、定性検査(尿のテストテープ)、沈渣(顕微鏡で尿を観察)の3つに分けられますが、日本の健康診断で行われる尿検査は多くの場合、定性検査のみです。
皆さん、過去のそして今年の検診の結果、確認されていますか?
ここで指摘される異常の多くは、尿タンパクないし尿潜血が陽性であるということで主ですが、特に症状もないため、そのままにされている方もいらっしゃいます。
しかし、現実として多くの腎臓病患者さんは無症状です。調べた結果、腎臓病が見つかる方も少なくありません。少しでも過去に異常を指摘されている場合は一度、内科ないし腎臓内科を受診しましょう。
もし採血や尿検査もできない状況であればどうするか?
多くの場合は尿の見た目や泡立ちに注目して受診されることがありますがその話は別の機会に記載します。
まとめ
多くの腎疾患患者は無症状です。
尿検査、血液検査のわずかな異常が腎臓病を発見する手がかりになりえます。
要精査だが未受診の方々、是非 腎臓内科 or 内科に足を運んでみてください。
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