透析専門医を取得するにあたりなかなか情報を集めることができなかったので、まとめを記載しておきます。
まず透析専門医の出願条件に関してはこちらを参照します。
重要なのは学会所属年数、臨床経験年数、業績です。一部抜粋します。
・内科学会 or 外科学会の認定医ないし専門医、泌尿器科学会、小児科学会ないし麻酔科学会、救急医学会の専門医を取得している者
・学会所属年数:3年以上
・臨床経験年数:3年以上(初期研修1年目を除く期間で、学会認定施設において1年以上または教育関連施設において3年以上を含む通算3年以上を主として透析療法に関する臨床研修を行う。)
勤務した定義に関して詳細が書かれているので確認しましょう。
・業績:指定されたものと30単位の取得です。
なお、専門医申請のための書類を取得する期間にも制限があるため、適宜日本透析医学会のホームページを閲覧することが望ましいでしょう。提出書類に関してはかなり厳しく審査されるので注意しましょう。また業績の要件もいくつかあるので確認しましょう。
当日について
服装は多くの方がスーツでした。会場周囲は年度によっても異なるかもしれませんが、売店もなく面接の時間次第では昼食を持参することが望ましいです。
筆記試験に関して
問題数:100問120分 9:00-11:00
形式 :マークシートで選択式。間違いを選ぶ場合と正しいものを選ぶ質問があり正解は1つか2つの時がありました。
内容 :全般的に黄色い問題集(透析学会より配布)から満遍なく出ていました。奇(鬼)問はなかったように思います。
他情報:試験中はトイレに挙手で行けます。1時間経つと完全な退席可能。時計は持参可能だが正面にも大きな時計が置いてあります。鉛筆指定でした。
筆記試験の対策
試験対策に関してはN=1なので参考程度にしてみてください。
筆記対策のための情報:申請書類が受理されると送られてくる黄色の問題集、セルトレ5年分(透析学会誌の毎年8月号に問題と解説が記載されている。)、代々受け継がれている問題集があれば参照してみます。
勉強方法としては透析専門医のためのカリキュラムを教科書として、印刷するなり電子化して用意します。問題集を解くたびに解説とその教科書となるものを都度確認して記載するようにします。問題集の回答の順番は、黄色の問題集を最初に仕上げて、セルトレ、もらった問題集の順で解くと良いかなと思います。
口頭試問について
筆記試験前に配布された資料に、「面接は作成された症例サマリーをもとに出題します」と明記されています。
部屋の中の状況:面接官2人、部屋は広い、対面で個人面談
形式:1人ずつ5分間程度の質問、作成したサマリーと履歴書をパラパラみながら試験官は質問していました。
・災害時の透析の対策はどの様に行うと良いのか?
・腹膜透析のトラブルシューティングに関して?
・透析を見送る条件とは?(最近の透析の見送りの話題にからんだ質問)
・左室機能低下している末期腎不全患者での腎代替療法の具体的な方法は何を考えるのかとその理由は?
・短期留置カテーテルの挿入部位で右内頸Vが使えない時のアクセスの優先順位はどう考えるか?
・これまでの生い立ちの話や施設での特別にしていることなど、また試験に対する印象などもお話しがありました。
対策は特になく、筆記試験の準備で得た知識をキーワードとして回答に盛り込んで説明すると良いかなと思います。
最後に
出願条件含めた最新の情報は常にアップデートし、勘違いがないようにしましょう。受験予定の皆さんも頑張ってください。
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