症例:56歳男性, CKDG4A2 の方が一般外来を受診されました.
一般内科の先生や腎臓内科医が対峙しなければ状況です.
さて今後どうしましょうか?
CKDの診療では行うことがたくさんあってわけわからない!と思っている人も多いと思います.
ざっと羅列すると下記になります.
1.原因, 2.蛋白尿, 3.血糖, 4.体液量・血圧, 5.尿酸?, 6.電解質・酸塩基平衡, 7.CKD-BMD(bone and mineral disorder), 8.貧血・鉄代謝, 9.心血管疾患の予防と治療, 10.ESRD/AKIへの備え, 11. その他
もちろん, チェックリストで対応するが治療の方向性として2種類あります.
①:腎機能自体の悪化を抑制する治療
②:腎機能障害により出現した合併症の治療
①に関しては,
1 原疾患への直接の治療 背景疾患に併せて個別化する
2 高血圧 血圧目標値は変動する
3 尿タンパク 尿P/C<1g/Cr
4 糖尿病 HbA1c<7.0%を目指す. 背景により調整
②に関しては,
5 貧血 eGFR<60を切ったら評価, Hb<10切ったらESA開始
6 骨ミネラル代謝異常(通称:MBD: Mineral bone disorder)eGFR<60切ったら評価, P, Ca, iPTHの順で評価
7 代謝性アシドーシス 実は①にも関与している eGFR<30切ったら評価, 重炭酸濃度20-24あたりを目標
8 高尿酸血症 実は①にも関与しているかもしれない. 議論の的
9 心血管疾患の予防と治療 大血管疾患を評価する
10 ESRD/AKIへの備え eGFR<15を切ったら腎代替療法の話を始める
11 その他 ワクチンなど
参考:N Engl J Med. 2010 Jan 7 362(1) 56-65
まとめ
CKDの治療は大きく2つのパートに分けられる
項目が多いので, チェックリストで対応する
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